★今年も懲りずに外苑の銀杏並木へ
11月の下旬。
東京の神宮外苑の銀杏並木が黄色く色づいて、今が見ごろだとテレビのニュースで紹介されていた。
昔からドラマなどの撮影場所に使われていて有名な、神宮外苑の銀杏並木。
人出の数が尋常じゃないことはわかっているけど、今年も見ておくか、と、のこのこと出掛けてきた。
午前中は晴れて青空も見えていたけど、現地に到着した午後には曇がかかってしまってちょっと残念なお天気。
それでも黄金色の銀杏並木は美しく、人混みは激しく…、引きで撮った写真は黄色と黒の見事なツートンカラー!
本来なら紅葉に合わせて毎年恒例の「いちょう祭り」が開催されているはずなのだけど、今年は中止に。
恐らく、つい先日ここからほど近い代々木で開かれたイベントで火災があって、幼い男の子が亡くなるという事故があったからだろうと推測されるけど、関連イベントではないのだから何も中止にしなくてもいいんじゃないかと思う。
最近の世間はちょっとしたことで自粛だの中止だのと、やや行き過ぎた感がある。
気を遣うポイントがずれてるような気がするなぁ。
この銀杏の木が大きく成長した時に、絵画館に向かって奥行きが出て見えるように計算して植えたという話は有名だけど、この風景をこうして眺める度に、その設計者の意向の素晴らしさには感服する。
この日は行かなかったけれど、明治神宮の森も同じように100年後、植えた木々が成長した姿を想定して設計されている。
そして設計からほぼ100年が経った今、出来上がった銀杏並木や神宮の森の豊かさを享受している私達は何て幸せなんだろう、と思う。
自分が手掛けた仕事の結果を自身の目では見られないとわかっていながら、それでも100年後のために力を尽くすなんて、そうそう出来ないことだ。
その志の高さを、私なんぞは到底推し量ることすらできない…。
なのでせめて、遺してもらったものの有難さを噛みしめて、大事に扱わなくては、と思う。
★国立競技場は、今
お散歩ついでに、すぐ傍にある国立競技場へと足を延ばした。
中の様子が覗けるところはなく、残念に思いながらフェンス沿いにてくてく歩いていたら、東京体育館の裏手に出た。
トラックや重機がたくさんいて、週末も休まず作業しているようだ。
東京オリンピックに向けて、この国立競技場を始め、いくつかの競技会場の建設にあたって「レガシー、レガシー」とうるさく連呼する人たちがいるけれど…
ただ、自分の名前を残したいがために連呼しているようにしか聞こえなくて、白々しい。
神宮外苑の銀杏並木や明治神宮の森を遺してくれた先人たちの想いや仕事ぶりを、ちょっとは見習ってもらいたいものです。
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